一度入ったら戻れない?ロシアの「死者の街」


怖いなーー!

「死者の街」/Credit: bbc.com

ジョージアとの国境近くに位置するロシアの村・ダルガフス。

この村の外れに、地元住民から「死者の街」として恐れられた場所が存在します。ここには99の墳墓が密集しており、1万人を超える遺骨が眠っているというのです。

地元民には「この地に足を踏み入れた者は二度と戻ってこれない」と信じられていました。

これまで多く謎に包まれてきた「死者の街」ですが、最近の調査によって徐々に謎が暴かれてきたようです。

死人が眠る街

Credit: bbc

現在、「死者の街」は、中世時代に建てられたネクロポリス(共同墓地)であることが分かっています。16世紀頃から墓地として使用されていますが、その起源はいまだに不明です。

一説には、13世紀のモンゴル人侵攻により領地が圧迫され始めた際、地元民が居住地や農地を確保しておくため、墓地を峡谷の斜面に密集させたとされます。もう一説には、ロシア南部に移住してきたインドイラン系のサルマティア人の伝統に倣ったとも言われます。

Credit: bbc

墳墓の中に埋葬されている遺体には、保存状態がかなり良いものもあり、中にはまだ肉が付着したままの遺骨もあるようです。遺骨の周囲には、副葬品なども多数確認されています。

例えば、遺骨の一部は、ボートに似た木棺の中に埋葬されており、隣にはオールが置かれていました。近くに航行可能な川がないことから、当時の人々は「死者が天国に行くには川を渡らなければならない」と考えていたことが伺えます。

Credit: bbc

また、17〜18世紀には、同地で疫病が蔓延しました。その際、感染した住民は、生きたまま墳墓に閉じ込められ、ただ死を待つのみだったと言われています。

そして19世紀頃に、地元住民は同地を去り、死者の街だけが後に残されました。その後、死者の街が明るみになるのは、20世紀になってからのことです。

今日では世界中から多くの観光客が、中世の美しい建造物を見るために同地に足を運んでいます。

イースター島のモアイ像が大量につくられた謎の科学的根拠が発表される

reference: bbc / written by くらのすけ
一度入ったら戻れない?ロシアの「死者の街」


(出典 news.nicovideo.jp)